
フラットアースの調査に追われて長らくギターに触れられないでいた。
で、先日ひさびさにギターを弾いてみたら、ときどき音が出なくなる症状が。
ネットで調べてみると、どうやら内部配線が断線している可能性が高い模様。
修理が必要だな。半田も必要だし、パーツの分解修理も必要か。ちょっと自分には難しすぎるんじゃないか……?
う~ん、僕はどういう選択をすべきだろう?
①楽器屋に修理を頼む?
②新しいギターを買う?
③やっぱり自分で修理する?
島村楽器が近所にあるから、1万円弱で修理は可能だ。
このギターは神様がくれたものだと信じているけど、もしそうじゃないのであれば、買い替えてもいいという覚悟もある。
でも、なんかそれは違う気がする。
実は半田も半田ごても持っている。昔兄に貰ったやつだ。自分で修理、やろうと思えばできる状況だ。
正直、壊してしまう恐れもあるし、何時間かかるかも分からないけど、自分で修理してみたいという気持ちはある。
それをやることで神様との関係が深まるのであれば、やってみたい。
そういう旨を神様に祈って相談し、自力でのギター修理に挑戦することにした。
ずっと置いてあった半田と半田ごて。アニソンライブ界隈に通っていた頃に、ベースにアース施工をするためにちょこっと半田づけをしたんだったっけ。それ以来だ。
作業するには明るさが足りないからスタンドライトとポータブルライトを用意。下手して床が焦げないように工作用マットも敷く。細かい作業をするための極細ドライバーやピンセットなどもしっかり持ってた。何から何まで揃ってて、あれ、このために用意してたのか?と錯覚しそうな勢い。ちなみに接点復活剤だけ購入。
まずギター前面のピックガードという白いプレートを外す。弦の下にあるから弦を緩めないといけないし、ネジが10個以上あるしで地味に手間だ。
まずは金属部品の接点の洗浄にチャレンジ。ピックアップセレクターやボリュームポットの細かい部品を分解し、金属部分を接点復活剤をつけた小さな綿棒で拭いていく。
ネットで解説しているサイトを見ながら作業していく。へぇ、こういう仕組みになっているのか。仕組みがわかるとなんか面白い。
しかし細かすぎる作業にかなり苦戦。少しでも下手すれば壊れてしまいそうな恐怖と隣り合わせ。緊張感あふれるシビアな作業。
ポットの組み立てがかなり難しい。やばい、壊れそう。コツをつかんでなんとか組み立て成功。
しかし気づく。金属が接地すべきところに接地していない……再調整せねば……。
再び分解し、慎重に細いドライバーを使って調整し、再び組み立てる。ふぅ……なんとか1つ完了。
しかしポットはあと2つある。同じことを全部にせねば。
でもだんだん作業に慣れてきて心に余裕ができてきた。壊してしまいそうだという怖さもなくなってきた。
一通り接点の洗浄を終えた。これで直るか?
……直らない。やっぱり配線にどこか問題があるらしい。

いざ半田の取り替え作業にかかる。
半田の吸い取りが全然うまくできず愕然とするも、半田吸い取り線というアイテムの存在を初めて知り、すぐさま購入し、翌日再チャレンジ。気持ちいいくらい半田がよく吸い取れる!
しかし半田を何度付け替えてもまともに音が出ない。本来ならピックアップセレクターで音を5段階に変化できるんだけども、リア以外ぜんぶ同じ音になってしまっている。何度やっても変わらない……!
けっこう精神的に来る。もう無理なんじゃないか?
いや、神様を信じれば絶対にできるはずだ。
導きを祈り求め、すぐさま半田付けのコツを調べてみた。
「へぇ、予備半田というものが必要なのか」
今までおもいっきり自己流の素人半田をやってしまってたわけか。
「これをやればもしや……!」
希望を持って、予備半田を試す。
なんか作業がプロっぽい!仕上がりが綺麗!高度なテクを使うとなんか楽しい!これはいけそうな気がする!

そして音を出して確認してみる。
ピックアップセレクターを動かしてみると……カチッ ジャ~ン!!
「おっ!?来たっ!」
リアからフロントまで5段階ぜんぶで試す。
「よし!!変わってる!!」
ピックガードを外したまま6弦だけで音出ししていたけど、ウキウキと嬉しくなりながらピックガードをはめ、ネジを締め、緩めていた全ての弦を張り、椅子に座ってストラップを肩にかけてギターを抱える。
カチッ ジャ~ン!!
カチッ ジャ~ン!!
カチッ ジャ~ン!!
直ってる!!これこれ!!この音だ!!
小さくガッツポーズ!ついにやり遂げた!
じわじわ喜びが湧き出てくるのを感じてニヤニヤしながら道具を片付ける。
ここまでどれくらいかかっただろう。何日かに分けて作業して、7〜8時間くらいかかったかな。
思ったよりかなり苦戦した。もうちょっと簡単かと思ってた。なんかものすごいものを乗り越えたような感じがしてとてつもなく嬉しい。ここまで出来たなら、もうどんな修理もどんなパーツ交換もできるぞ。
自分にはとても無理そうだと思えることも、神様に頼れば乗り越えられる。やり遂げたときの喜びは格別だ! そして実力も身につく。これだからやめられない……!
僕の中に忘れられない大事な思い出がまた一つ蓄えられた。自分の中にそういうものが詰まっていくことがとてつもなく嬉しい。
そういうものをもっと味わえるのなら、もっと、どんな難しいことにでも挑戦したい。
僕はこれまでずっと音楽に触れて生きてきて、下手くそながらバンドもやったことあるけど、神様を信じて音楽をやっている今がいちばん意欲を持っているし、いちばんやり甲斐や喜びを感じる。
とてもかけがえのないものをやっている、本当にそう感じる。神を信じて生きるのは本当に幸せだ。
このギターは今の時点でもう既に、神様との思い出が詰まった宝物になっている。
いったいこれからどれだけこんな嬉しい思い出が増えていくんだろうか?
果てしない期待が膨らむ。
神様にギターをくれてありがとうと心から言いたい。
